忘れられない軽自動車

私が自動車免許を取ったのは昭和40年代でした。そのころの自動車は、パワステ、エアコン、パワーウィンドウなどは装備していなくて、もちろんカーナビなどもない時代でした。エンスト、バッテリーあがりなどの故障などは珍しくない時代でした。私は高校を卒業してすぐに自動車免許を取得しました。

免許を取得したのは、仕事で自動車の運転をすることがあるので会社命令で取得することになったのでした。そんなわけで免許を取得しても、自動車を購入する予定はありませんでした。しかし、不思議なもので免許を取得したら自動車の運転がしたくなるのです。

仕事で運転はしていましたが、それは会社のトラックでした。やはり、自分専用の自動車が欲しくてたまらなくなりました。とはいっても、高校を卒業してすぐの若者が新車を買う余裕などありません。そこで、中古の自動車なら買えるのではないかと、中古センターによって良い自動車はないか、見に行ったものです。当時は、今と違って中古車は多くはないのでした。

普通車だと、手ごろな自動車が見つからず、それなら軽自動車ならあるのではと、軽自動車の中古車を探すことにしました。いろいろ探していると1台の軽自動車を見つけました。値段はすべて込みの17万円で見た目の綺麗な軽自動車でした。

初心者はこれで十分だと思いこの自動車に決めました。1週間ほどで自動車が家に届き、うきうきで家の周りを走ってみました。エンジンをかけるときが少し時間がかかるように思いましたが中古車だからこんなものかなと納得しました。ただ、この納得がこのあといろいろ問題を起こすのでした。何日か経って、寒い日の朝のことです。

エンジンをかけるとキリキリ、キリキリという音だけでまったくエンジンがかかりません。何度か、続けるうちにバッテリーが上がってしまいまったくエンジンがかからなくなりました。そこで、近所の自動車修理工場でバッテリーを充電してもらい、何とかエンジンがかかりました。

その後も、踏切でエンストしたり、エンジンがオーバーヒートしたりで、散々でした。それでも、この軽自動車は2年間乗りました。今では、こんなことは起こらないと思いますが、忘れられない1台の軽自動車です。